RB療法(リツキシマブ+ベンダムスチン)の概要と副作用

- 治療の概要
RB療法はCD20陽性非ホジキンリンパ腫(悪性リンパ腫)に対して行う代表的な化学療法です。特に濾胞性リンパ腫やリンパ形質細胞性リンパ腫など比較的進行のゆっくりとしたリンパ腫に対して行われることが多くあります。
通常、28日(4週間)を1サイクルとして、合計で6~8コースを実施します。1コースごとに薬剤を投与し、残りの期間で体力を回復します。
•リツキシマブ(抗CD20抗体): 1日目に点滴静注で投与します。
•ベンダムスチン:1日目、2日目に点滴静注で投与します。
これらを合わせて1コースとし、3週間ごとに繰り返します。通常6~8回の繰り返し(コース)で治療を行います 。
2. 各薬剤の主な副作用
•リツキシマブ(リツキサン): 点滴中に発熱・悪寒・発疹・せきなどの**インフュージョン・リアクション(輸注反応)**と呼ばれるアレルギー様症状が出ることがあります。発症時は点滴を一時中止し、対応します。
•ベンダムスチン(トレアキシン): 骨髄抑制により白血球・好中球・血小板などが減少し、感染症のリスクが上がります 。その他、吐き気・嘔吐 、皮疹・発疹 、間質性肺炎 、アレルギー反応(稀にアナフィラキシーショック) などが報告されています。
- 全身的な副作用
R B療法では、がん細胞だけでなく正常細胞にも影響が出ることがあります。代表的な全身副作用として、以下のようなものがあります。
•脱毛: 抗がん剤の影響で髪や体毛が薄くなることがあります 。
•吐き気・嘔吐: 食欲低下や胸やけを伴って起こりやすく、制吐剤で対処します 。
•感染症: 骨髄抑制のため、免疫が落ちており、風邪や肺炎などの感染症にかかりやすくなります 。体調が悪い時は早めに連絡を。
•骨髄抑制: 白血球・赤血球・血小板の減少による貧血、感染、出血しやすさなどが起こります 。
•倦怠感: 疲れやすさ、だるさを感じることがあります 。
•食欲不振: 食欲が落ちることがあります 。
※これらは一般的な副作用の例です 。個人によって程度や現れる時期に差があります。
4. 重篤な副作用・予期せぬ副作用について
•アナフィラキシー(急性アレルギー反応)、劇症肝炎、心不全、間質性肺炎、骨髄異形成症候群(再び血液がんになる、急性白血病へ移行など)、敗血症(重度感染症)、急性腎不全などが報告されています。これらが疑われる症状(急激な呼吸困難、高熱、激しい下痢・嘔吐など)が現れた場合はすぐに医師に連絡し、点滴を中止します。
•予期せぬ副作用: 上記以外にも、説明にない重篤な副作用や健康障害が起こる可能性があります。稀ではありますが、副作用が原因で死亡するケースも報告されています 。治療に伴うリスクを十分理解した上で、気になる症状は必ず担当医・看護師にご相談ください。