「隠れ出血傾向」— 気づかれにくい血液異常とは?

普段の生活の中で「出血しやすい」と感じたことはありますか? 出血が止まりにくい、アザができやすい、あるいは月経量が多い— こうした症状がある方は、「隠れ出血傾向」の可能性を考える必要があります。

隠れ出血傾向とは?

「隠れ出血傾向」とは、自覚されにくい血液凝固異常を指します。通常、大きな外傷や手術時に異常が発覚することが多いですが、軽微な症状しかない場合には長年気づかれないこともあります。代表的な症状として以下が挙げられます。

月経量が多い(ナプキンを1~2時間で交換する、血の塊が出る)

出産時に大量出血し、輸血を受けたことがある

抜歯後の出血がなかなか止まらなかった

ちょっとした打撲で大きなアザができやすい

鼻血が頻繁に出る、または10分以上止まらなかったことがある

小さな切り傷でも15分以上出血が続いたことがある

ポリープや痔など特定の原因がないのに血便が出たことがある

こうした症状がある場合、血液凝固に関わる病気の可能性を考える必要があります。

フォンウィルブランド病とは?

隠れ出血傾向の原因の一つとして、フォンウィルブランド病(VWD) という遺伝性の疾患があります。これは、血液を固めるために重要な「フォンウィルブランド因子(VWF)」が不足したり、働きが弱くなったりする病気です。

フォンウィルブランド病は決して珍しい病気ではなく、世界の有病率は0.1%程度 とされています。ただし、軽症の場合は診断されないことも多く、実際の患者数はもっと多い可能性があります。特に女性では月経過多が最初の症状として現れることがあり、気づかないまま生活している方も少なくありません。

検査を受けるべき人は?

以下のような経験がある方は、一度血液専門医に相談し、凝固検査を受けることをおすすめします。

🔹 家族に出血傾向のある人がいる

🔹 手術や抜歯時に異常に出血したことがある

🔹 出産時に輸血を受けた、または大量出血した

🔹 軽いケガや注射でアザができやすい

🔹 原因不明の貧血を指摘されたことがある

🔹 鼻血が10分以上続いたことがある、または年6回以上鼻血を出す

🔹 小さな切り傷でも15分以上出血が続いたことがある

🔹 ポリープや痔など特定の原因がないのに血便が出たことがある

特に、月経過多や出産時の大量出血は、女性にとって重要なサイン です。長年「体質」と思っていた症状が、実は治療が必要な病気のサインだったということもあります。

早期発見・適切な治療で生活の質を向上

隠れ出血傾向の治療は、原因となる疾患に応じて異なりますが、フォンウィルブランド病の場合は、凝固因子製剤やデスモプレシン(DDAVP) という薬剤を使って出血をコントロールできます。治療によって、出産や手術の際のリスクを低減し、普段の生活も安心して過ごすことができます。

「もしかして…」と思った方は、ぜひ一度医療機関での検査を検討してください。見過ごされがちな症状が、大きなリスクにつながる前に、早期発見・適切な治療を受けることが大切です。

血液専門医が予約不要で毎日専門診療を行なっております。お近くのKKクリニックまでご相談下さい。

🔴KKクリニック西船橋 ☎️047-407-2427

月・火・水・金・土 (木・日・祝は休診) 9:00~12:30、14:00~18:00

JR西船橋駅より徒歩4分 https://kkclinic-nishifuna.com

🔴KKクリニック市原 ☎️0436-37-1983

月・火・水・木・金・土 (日・祝は休診) 9:00~12:30、14:00~18:00

JR五井駅より車11分 https://kkclinic-ichihara.com