血液内科
血液内科とは
私たちの体を流れている赤い血液は体重の約8%を占め、体重60kgの人で5L弱と言われています。
血液全体のおよそ45%が赤血球や白血球、血小板という「はたらく細胞」成分で、残りの55%が血漿(けっしょう)という液体成分です。血漿の中にはタンパク質や糖質、脂質、老廃物に加えて、フィブリノーゲンなどの止血に関わる凝固因子が溶け込んでいます。
血液内科ではこれらの血液の成分の異常について総合的に診察を行います。また、リンパ節や脾臓などのリンパ系組織の診療も行います。
血液内科で扱う主な症状
- 健康診断での採血異常(貧血、多血症、白血球減少、白血球増多、血小板減少、血小板増加)
- ふらふらする、息切れがする、氷を食べてしまう
- 成績低下(スポーツ・学業)
- 首や脇、足の付け根のはれ
- 原因不明の発熱、体重減少、寝汗
- 治らない風邪
- ぶつけた覚えのない青あざ
- 歯肉出血、鼻血などの出血症状
など
血液内科の主な対象疾患
- 良性疾患
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- 鉄欠乏性貧血
- 自己免疫性溶血性貧血
- 寒冷凝集素症
- 巨赤芽球性貧血
- 腎性貧血
- 再生不良性貧血
- 発作性夜間血色素尿症
- 特発性血小板減少性紫斑病
- 血友病
- 悪性疾患
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- 悪性リンパ腫
- 多発性骨髄腫
- MGUS
- 骨髄異形成症候群
- 慢性骨髄性白血病
- 慢性リンパ性白血病
- 真性多血症
- 本態性血小板増加症
- 骨髄線維症
- 原発性マクログロブリン血症
血液内科で行う検査
血液の異常の原因を突き止めるための検査を行います。
検査は専門的な特殊採血や腹部エコー、レントゲン、場合により睡眠時無呼吸の検査も行います。リンパ腫の方などは他院でCTやPET検査をお願いする場合もございます。
また、血液は骨の中の骨髄という所で作られますが、直接骨髄の中での造血状況や転移の有無、治療効果等を調べるために、骨髄穿刺や骨髄生検を行う場合もあります。
骨髄穿刺・生検は局所麻酔下で行い30分程度かかります。検査後は15分程度安静にしていただき、止血を確認した後ご帰宅頂けます。
骨髄穿刺で採取した骨髄液は、顕微鏡で観察するとともに、染色体や遺伝子の検査、フローサイトメトリーなどの検査に提出します。
すべての結果が出揃うまでには2週間程度必要です。
血液内科での治療
診断に基づき、個人にとって最適な治療を行います。遺伝子検査の結果によって、使用可能な分子標的治療薬がある場合や治療反応が不良であることが想定される場合には、相談の上で異なる治療法を提案する場合もございます。
抗がん剤は内服と外来点滴のどちらも可能です。輸血も予約制で可能です。
自費とはなりますが、TVとリクライニングチェアのある個室で、リラックスして点滴を受けたい方のために特別療養環境室を準備しています。
1時間 | 2,200円 |
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2時間 | 4,400円 |
3時間以上 | 5,500円 |
また、骨髄移植後の方のフォローアップワクチンも積極的に行っています。
※価格は全て税込み表示です。